Web制作業界の新たな市場「トリセツ」(3)

トリセツのWeb化と電子書籍における取り組みは、実は似て非なるものです。それは、トリセツならではの体制やフローが存在するからです。加えて書籍は特定のデバイスをターゲットにした配布が許されても、トリセツには誰もがいつでも読めるという「企業責任」を果たさなければならないからです。

電子化の手法を出版社の電子書籍の現場に見てみると、Adobe InDesignなどのDTPツールで作業を行い、印刷データとしてのコンテンツを完成させたうえで、EPUBやHTMLへの書き出し機能、またはmobi形式を出力できるプラグインを使って電子化作業を行っているケースが多いようです。

トリセツの制作現場でも、コンシューマ向けのデザイン性が要求されるものは、Adobe InDesignで作られているケースが多いようです。産業機械などのBtoB製品では、同一パターンのレイアウトが繰り返すシンプルなレイアウトだったり、制作ボリュームが非常に大きくなり、改版の機会も多くなったりすることから、トリセツを意識して開発されているアドビシステムズのFrameMakerやMicrosoft Wordで作られるケースが多いようですね。

Adobe FrameMakerも、EPUBやHTMLを出力することができます。また、同じくアドビシテムズが提供しているAdobe RoboHelpは、Adobe FrameMakerからのデータを、レスポンシブHTMLや、EPUB、mobiなどのさまざまな形式に出力することができるようになっています。前述のとおり、実はトリセツの世界ではMicrosoft Wordも立派な編集ツールです。工作機械、産業機械メーカーではMicrosoft Wordでトリセツを作成しているケースも多いようです。そして、Microsoft Wordについても、EPUBを出力するソリューションが存在しています。

電子化を第一に考えた場合、HTMLやEPUBでのレイアウトをプレビューしながら作業できたほうがよいでしょう。印刷イメージの作成は二の次です、印刷物を意識したDTPでは各ページに収めることを意識したレイアウト作業を行うが、デジタルファーストではページの区切りは成行きまかせ、すなわち「リフロー」で考えることになります。

EPUBを直接作成・編集するオーサリングツールはいくつかありますが、デファクトと呼ばれる有力ツールはまだないようです。

HTMLオーサリングツールではAdobe Dreamweaverがメジャーですが、Webサイト構築に豊富な機能が用意されています。エディタという観点では、「Sublime Text」や「Adobe Brackets」、「Atom」が入力補助機能に非常に優れ、有力となると思います。

さて、今回はこれくらいに。次回に続きます。

 

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